SBIホールディングスの2026年3月期第1四半期決算が発表されました。
SBIHDの株については、トランプ関税の後に買おうかどうするか迷っているとどんどん株価が上がっていきました。
SBIHDは、インターネットを中心に、証券・銀行・保険などを提供する金融持ち株会社です。
元々はソフトバンクの金融部門でしたが1999年に独立しました。
現在は「金融を核に、金融を超える」5つの事業領域を展開しています。
今日は、SBIHDについて見ていこうと思います。私も株取引を始めたときに口座を開設したのが、当時のイートレード証券(今のSBI証券)でした。
過去にSBIHD株を持っていたこともありましたが、大きく儲けた記憶がありません。なんだかんだで握力弱く売ったのだと思います。
そんなSBIホールディングスの決算について今日は見ていこうと思います。
目次
第1四半期業績では過去最高を更新する好調ぶり
第1四半期の連結業績は、 売上高4,432億円(前年同期比+34.1%)、税引前利益904億円(同+74.6%)、親会社所有者に帰属する四半期利益846億円(同+295.9%)となり、いずれも第1四半期として過去最高を更新しました。
2025年3月期第1四半期 | 2026年3月第1四半期 | 前年同期比増減率(%) | |
収益(売上高) | 330,541百万円 | 443,189百万円 | +34.1 |
税引き前利益 | 51,748百万円 | 90,352百万円 | +74.6 |
四半期利益 | 38,436百万円 | 81,968百万円 | +113.3 |
うち親会社株主に帰属分 | 21,372百万円 | 84,605百万円 | +295.9 |
これだけ規模の大きい金融グループでこの増加率はすごいの一言!
![SBI証券[旧イー・トレード証券]](http://investor-zumi.com/wp-content/plugins/a3-lazy-load/assets/images/lazy_placeholder.gif)
セグメント別の業績

金融サービス事業
収益は過去最高の3,821億円(前年同期比+30.5%)、税引前利益も過去最高の700億円(同+9.7%)となりました。
銀行事業は、SBI新生銀行の上場申請と公的資金完済、SBI貯蓄銀行の業績改善などが挙げられます. 住信SBIネット銀行の全持分をNTTドコモに売却し、2026年3月期第3四半期に1,424億円の関連会社売却益を計上する見込みです。
証券事業のSBI証券は、営業収益621億円(前年同期比+9.4%)と増収でしたが、取引関係費や人件費の増加で営業利益は190億円(同▲5.2%)と減少しました。しかし、不動産匿名組合に係る営業外収益の計上などにより、経常利益、親会社株主に帰属する当期純利益は過去最高を達成しました。
保険事業は、グループ全体の保有契約件数増加により経常収益が349億円(前年同期比+13.0%)と好調で、経常利益も48億円(同+31.6%)と増益となりました。
PE投資事業
上場銘柄の評価額向上により、公正価値評価の変動による損益が改善し、税引前利益は307億円(前年同期は46億円の損失)と黒字に転換しました。
暗号資産事業
機関投資家からの取引は増大したものの、アルトコインの取引減少や一部暗号資産の評価額下落により、税引前利益は赤字となりました。
着実に機関投資家との取引量を増やしており、ここの部分の期待で直近の株価が上昇していたのではないかと思います。
アメリカのトランプ大統領が、クリプトに関しての規制緩和に動き出せばもう一段の上昇するのではないかと個人的には期待しています(甘い
次世代事業
マイナビ(出資比率20%)の利益貢献もあり、税引前利益は黒字に転換しました。なぜマイナビと思って調べてみましたが、2023年11月に新領域での事業機会の創出のために出資していたようです。それが次世代事業としてセグメントに位置付けられているみたい。
この次世代事業については、中核事業である金融サービスの進化や「第4のメガバンク構想」などの戦略的な目標達成を支える役割を担っているようです。革新的な技術をグループ全体に取り込み、新しいサービスやビジネスモデルを創出することで、中核事業の競争力強化と成長を加速させることを目指しているとのこと。
将来、マイナビへの出資比率が20%を超えて子会社化することなんかもあるのかな?
あと、バイオ事業もここに含まれます。数年前に大きな減損を出したところですね。バイオは早々に手を引いてほしいところです。
人材関連事業、情報メディア運営事業、Web3関連事業が次世代分野として期待されますね。
配当の状況と連結業績予想について

今回の決算短信では、2026年3月期における配当予想額は未定でした。トランプ関税もそうですし、世の中の不透明感が強ですからね。過去を見ても第1四半期の時点での配当予想額の開示はなかったです。金融事業が株式市場などの変動要因によって大きく影響されることもあり、合理的な予想が困難であることを理由としています。
この辺りは通例ですね
ちなみに、直近の2025年3月期は170円、2024年3月期は160円でした。
連結業績予想に関しても同じ理由で開示していません。合理的な予想が可能になった場合に速やかに開示する予定とされています。
決算短信、決算説明会資料を確認した所感と投資スタンス
今回は、SBIホールディングスの決算短信、決算説明会資料をみました。
https://www.sbigroup.co.jp/investors/disclosure/sbiholdings
業績に関するポジティブな要因
業績については、第1四半期としては過去最高を更新しており、業績の良さがうかがえます。資料を見ても、確実に対面証券のシェアを奪っており、近い将来、野村ホールディングスを追い抜いてしまいそうな勢いがあり、期待できる。
住信SBIネット銀行をNTTグループに売却したことは驚きだったが、この売却だけでなく今期の業績にポジティブな影響も多くあり将来性もありそう。
また、今後のシェアをとっていく中で運用商品から得られる収益(例えば、SBIが運用している投信などから得られる信託報酬など)がバカにならないくらい大きくなっていくにつれ安定的な収益を得られることや金利ある世界で第4のメガバンク構想がうまくいけばそれにまつわる金融収益もものすごいことになる。
そうなったときに今より規模の経済を利かせて利益をとっていくことを考えると投資しておきたい銘柄だと思いました。
あまり語られていないが重大なリスク
その一方で、金融市場の変動リスク(例えば、暗号資産関連事業でのボラティリティやシステミックリスク)や事業構造やサイバーセキュリティに関するリスクに関しては年々大きくなっているように感じる。
今年になって問題になったフィッシング詐欺や証券口座の乗っ取りなんかは潜在的なリスクだと思う(他の会社もそうだけど・・・)
直近の開示では証券口座の乗っ取りに関して、80億円ほどの特別損失を計上見込みであることが開示された。また、ネット証券は証券口座の乗っ取りに関して半額までは補填することがニュースで報道された。
これらのリスクは、当然に認識されてリスク管理体制の強化を通じて対応していることはリスクマネジメントの公開資料からも確認できるが、鼬ごっこになっている感じは否めない。
SBI株への投資スタンス
私のSBI株については、現在NISA口座で端株を持っているだけでした。
買うかどうか迷っていた時に、まずは端株からと言って買ったら、その後ガンガン株価が上がっていって、追加で買うかどうか迷っていて結局買わずじまいになっています。
そんな感じでしたが、7月の末にとうとう100株を特定口座で買い増ししました。
この日は、ちょうどSBI新生銀行の公的資金2300億円を完済したことも発表された日でした。長年の懸案事項に終止符が打たれたことによる利益確定売りで下げたのかな?
ということでこの下げた日に1単元買い増しした。また、NISA口座では端株を3株追加もしています。
株価が上がっていてちょっと高いのが怖いのですが、チャート的には初押しに見えたのでまた戻るのではないかと淡い期待を持っていますw
まとめ:ネット証券は今後も伸びるし、証券界の巨人「野村HD」を超えるかもと思って投資
さて、SBIホールディングスの第1四半期決算を見ていきました。
業績は好調で、今後も期待できます。株価が高いのでもうそろそろ分割やってくれないかなと思っています。
金融業なので短期的にはボラティリティも高く、上げ下げすごいのだろうけど、長期的に見るとネット証券が対面証券に取って代わって久しい。
近い将来、野村証券の野村ホールディングスも超えていきそうな業績です。
銀行分野に関しても、地方銀行を飲み込みそうな勢いがあるので、第4のメガバンク構想も絵に描いた餅ではなく実現可能性が年々高まっているように思います。
下手したらりそなはもう後塵に拝している感があるかもしれない。これから投資していく対象としてSBIは規模感が大きいグロース株のようになるのではないかなと思う。


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